町田商店は本当に家系ラーメンなのか?看板にそう書かれていても、どこか違うと感じたことがある人に向けた記事です。
家系ラーメンの定義をもとに町田商店の立ち位置を整理しながら、なぜ「家系ではない」と言われるのかを明確にします。
また「味が濃くて体に悪い」というネット上の評判についても冷静に解説し、自分らしくラーメンと付き合う考え方をまとめています。
町田商店は本当に家系ラーメンなのか?
町田商店は家系ラーメンではない理由
町田商店は見た目こそ家系ラーメン風ですが、結論から言えば「家系ラーメンではありません」。
これは単なる味の好みや雰囲気の話ではなく、ラーメン業界において「家系」と名乗るには一定の定義と系譜があるためです。
町田商店は株式会社ギフトが運営する資本系のチェーン店であり、家系の元祖である「吉村家」とは血縁も修行関係もありません。
また製法やスープの作り方、使用する麺の種類なども本来の家系ラーメンとは異なっています。家系っぽいけど家系ではない ─。
町田商店はそういう「家系風」のラーメンとして位置づけられる存在です。これは決して否定ではなく、事実として区別されているというだけの話です。
家系ラーメンと呼ばれるための条件

家系ラーメンには「こうでなければ名乗れない」という明文化されたルールはありませんが、業界内やラーメンファンの間で共有されている「条件」があります。
第一に「吉村家」の流れを汲んでいること。つまり創業者が吉村家で修行していたか、のれん分けを受けた「直系」にあたるかが重要です。
次にスープは豚骨醤油ベースで、寸胴鍋で炊き出す自家製スープが基本。セントラルキッチンで大量生産されたスープは、家系とは見なされません。
さらに酒井製麺の極太ストレート麺、卓上の豊富な調味料、ライス無料といったスタイルも家系ラーメンの文化的特徴として認知されています。
これらを満たして初めて「正統家系」と呼ばれるのが通例です。
「横浜家系」を名乗れる理由と背景

町田商店の店先には「横浜家系」の看板が掲げられています。見た目にもそれらしく味も家系を模した構成で、初見の人が「これが家系か」と認識するのも無理はありません。
ただし「横浜家系」という言葉自体は商標登録されておらず、法的な縛りはありません。そのため吉村家系統でなくても、横浜発祥の豚骨醤油ラーメンであれば名乗ることは可能です。
いわば「スタイルとしての家系」と「系譜としての家系」が存在しており、町田商店は前者に該当します。
丸亀製麺が香川県丸亀市とは無関係でも「丸亀」を名乗っているように、町田商店も「家系風」というポジションでブランド展開をしているという理解が正確です。
町田商店はなぜ体に悪いと言われるのか?
味の濃さと中毒性が与える印象

町田商店が「体に悪い」と言われる最大の理由は、その味づくりにあります。スープは濃厚で脂が多く、強い塩気の存在感が際立っています。
一口目から「うまい」と感じさせる設計でありながら、食べ進めるうちに「喉が渇く」「重たい」と感じる人も少なくありません。
特にライスとセットで食べることが定番化しているため、糖質・脂質・塩分の摂取量が一気に跳ね上がる構造になっています。
こうした構成が「中毒性がある=体に悪い」というイメージを強化しており、実際に健康面を気にする層からの警戒感も根強くなっています。
とはいえ町田商店が特別「危険」というわけではなく、あくまで食べ方や頻度次第の話でもあります。
ラーメン全般に共通する健康リスク





体に悪いのは町田商店に限った話ではなく、ラーメンという料理全般に共通する構造的な問題でもあります。
ラーメンは油と炭水化物と塩分をメインに組み立てられた食べ物であり、健康食とは正反対のベクトルにあります。
さらに家系ラーメン系統では「スープに浸した海苔でライスを食べる」など、摂取量がさらに増える食べ方が文化として定着しています。
外食としては抜群に満足感がある一方で、日常的に摂取し続ければ体に負担がかかるのは当然です。
つまり「町田商店のラーメン=体に悪い」と名指しすること自体がナンセンスであり、ラーメン自体をどう捉えるかという、もっと広い視点で見た方が納得しやすいはずです。
それでも食べたい人への超テキトーな言い訳集
「体に悪い」と分かっていても、どうしても食べたくなるのがラーメンという食べ物。だったらもう、堂々と食べるための「言い訳」を手に入れたほうが賢い選択かもしれません。
ここでは誰にも咎められずにラーメンを楽しむための「最高に都合のいい5つの理論」をご紹介します。(念のためですが…、全てギャグです。本気で信じないよう、ご利用は計画的にお願いします)
①ラーメンは飲み物だからカロリーノーカン

ラーメンの7割はスープ、つまり飲み物です。飲み物は0kcal ─ この理論、実は世間では広く採用されています。しかも熱々で汗も出るから代謝も上がる。厚労省がまだ承認していないだけで、国民はみんな知ってます。
②ニンニク入れれば実質的にほぼ野菜
ラーメンにニンニクを入れる。それってつまり、野菜をトッピングしてるってことですよね? ニンニクは立派な根菜。免疫力アップ、スタミナ増強、疲労回復 ─ もはや薬膳。ニンニクをたっぷり入れた時点で、そのラーメンは実質「野菜スープ」です。

③カロリーは熱に弱いから、熱いうちに食べればカロリーゼロ

熱々のスープに含まれるカロリーは、湯気と一緒に蒸発する。これ、理屈じゃなくて感覚でわかりますよね?さらに汗もかくし代謝も上がる。つまりラーメンを熱いうちに一気に食べきればカロリーは自然とリリースされていく。信じる者は太らない。
④チャーシューの豚肉はプロテインの塊!つまり筋トレと同じ
チャーシューはタンパク質のかたまり。つまり筋肉の材料。脂が多いって?気にしないでください。肉を食べる=プロテイン補給です。鶏むねで体をつくる人がいるなら、ラーメン好きはチャーシューで育てばいいんです。

⑤ラーメンを我慢するストレスの方が健康に悪い

我慢して真面目なごはんに切り替えたのに、なんか心は置いてけぼり。食べ終わっても満たされないなら、それはもうストレスです。体に良いことしてるつもりで、じわじわ不健康になるっていう。たまにはラーメン、許してあげてください。
天下一品のスープは体にいい?という説

町田商店と並んでよく話題に上がるのが、あの「ドロドロスープ」で知られる天下一品。
実は「体にいい説」も広まりつつある中、栄養成分やスープの中身について詳しく掘り下げた記事を別で用意しています。気になる方はそちらもチェックしてみてください。
まとめ

町田商店は定義や系譜に照らせば家系ラーメンには該当しません。吉村家の直系とは異なる立場でありながら、家系風の味を全国に広めたことは確かな実績です。
行きやすさや安定感を求める人にとって、町田商店の存在は身近な選択肢として機能しています。味が濃い、脂が多い、体に悪いという声があることも事実です。
それでも自分にとっておいしいと感じるなら、それが選ぶ理由になります。何を食べるかではなく、どう向き合っていくかが大切です。好きなものを楽しむ気持ちに自信を持つこと。
自分で選んだものを自分の責任で味わえばいい。ラーメンも、そのひとつです。
編集後記
最近、町田商店の店舗が本当にあちこちで目立つようになりましたね。私は横浜生まれなので、学生時代から「本場の家系ラーメン」を散々食べて育ってきました。
東京に引っ越したのは2006年頃ですが、当時はまだ家系ラーメンという言葉すら今ほどメジャーではなく、都内ではまったくと言っていいほど家系が食べられなかったんです。
東京のラーメンは中華そば寄りのあっさり系が多くて、満足できる味に出会えず本当に辛かったのを覚えています。
それが少しずつ、都内にも家系風のお店ができ始めて「おっ、これは」と思って飛びついていた時期がありました。本場横浜とは違っても、あの味が東京で食べられることが素直に嬉しかったんです。
ラーメンに限らず「本物じゃなきゃダメ」って考え方もあるけど、どこでも気軽に食べられるってそれだけで十分価値があると私は思います。
町田商店のようなお店があることで、横浜のご当地ラーメンが全国に広まってきた。それって素晴らしいことだと思います。味の濃さにびっくりする人もいますが、それこそが家系ラーメンの特徴。
町田商店が体に悪いと言われがちなのも、その「衝撃の家系初体験」が理由なのかもしれません。私は自分の育った味がこうやって文化として広がっていったことを、素直に誇らしく感じています。
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