松茸のお吸い物パスタって本当にまずい?:作ってわかった落とし穴と5つのポイント

松茸のお吸い物パスタって本当にまずい? 食べる

松茸のお吸い物パスタ ─ 美味しそうだし簡単そうにも見えるけれど、いざ作ってみると「なんか違う」と感じたことはありませんか?

この記事では「普段ほとんど料理をしない」私が実際に作ってみて、どこでつまずきやすいのか、どうすれば美味しく仕上がるのかを検証しました。

料理が得意ではない人間でもうまくできたなら、それなりの再現性はあるはず。自己流でうまくいかなかった方も、ちょっとした工夫で印象が変わるかもしれません。

松茸のお吸い物パスタはなぜ「まずい」と言われるのか

バターや醤油を足すと香りがぶつかって台無しになる

バターや醤油を足すと香りがぶつかって台無しになる

松茸のお吸い物パスタが「まずい」と言われる理由のひとつが、和風パスタの感覚で味付けしてしまうことです。

いつもの感覚でバターや醤油を使うと確かにコクは出ますが、松茸の繊細な香りと真っ向からぶつかってしまいます。

本来、松茸のお吸い物はその香りと上品な風味が主役。でもそこに炒めたバターや醤油が入ると香りが重なりすぎて、どちらの良さもかき消されてしまいます。

実際に自己流で作ってみた際もきのこの風味はぼやけ、仕上がりは「いつもの和風きのこパスタ」と大差のない印象になってしまいました。

つまり松茸のお吸い物ならではの「あの香り」を感じたくて作ったのに、それが味の設計ミスで台無しになる。この期待外れこそが「まずい」と感じさせてしまう正体のひとつなのではないかと思います。

パスタ別茹で調理だとお麩がふやけず違和感しか残らない

パスタ別茹で調理だとお麩がふやけず違和感しか残らない

パスタを別鍋で茹でてから具材と混ぜるスタイルは、日本の家庭ではおなじみの調理法です。ですが松茸のお吸い物パスタにおいては、この方法が思わぬ落とし穴になります。

というのも、粉末スープに含まれている「お麩」がふやける前に加熱工程が終わってしまうからです。

別茹でパスタにオリーブオイルで炒めた具材を混ぜ、お吸い物の粉をあとがけする形だと「お麩」は出汁を吸う間もなく仕上がってしまい、カリカリのまま残ってしまいます。

実際に食べてみると、ふわっとした出汁の風味を期待していたはずのお麩が「まるで異物のような固さ」で混ざっており、違和感しかありませんでした。

「松茸のお吸い物はふやけたお麩の幸せ」という人にとっては、この時点で完全に「期待を裏切られた」と感じてしまうでしょう。

ワンパン調理は水加減がシビアで失敗しやすい

ワンパン調理は水加減がシビアで失敗しやすい

永谷園の公式レシピは、パスタもお吸い物のスープもすべてフライパン1つで完結させる「ワンパン方式」です。

この調理法、見た目にはスマートで洗い物も少なく済みそうですが、実際にやってみると意外に難しいと感じました。

350ccの水で乾麺を煮込むレシピですが、火加減が合っていないと水分が飛びすぎてパスタが芯のあるまま残ってしまいます。

そこで水を足して煮直すと、今度はお麩が煮崩れてどこかへ消えてしまう。再現性が高いようで、実は加熱のコントロールが難しい構成です。

調理に慣れていない人や普段パスタをワンパンで作らない人にとっては、ここでつまずいて「なんか微妙…」という印象になりがち。簡単そうに見えて、ハマる人は確実に出てくるポイントです。

 

永谷園レシピ通りに作ったら普通に美味かった

お吸い物の塩気と香りがしっかり活きるバランス

お吸い物の塩気と香りがしっかり活きるバランス

お麩の問題やワンパン調理の難しさなど、初心者にはちょっとクセのある部分もありますが…、実際のお味は驚くほど美味しく仕上がりました。ポイントは「自己流の味付けを何も足さないこと」。

自己流で調味料をいろいろ加えると松茸のお吸い物の魅力がかき消されてしまうのですが、あえて塩ひとつまみとオリーブオイルだけに抑えることで、松茸の香りと出汁の旨みがしっかり感じられます。

完成した直後から部屋にふわっと広がる松茸の香りが食欲をそそり、実際に食べてみてもお吸い物をそのまま飲んでいるような一体感のある味わいでした。

調理中も香りの強さが心地よく、余計なものを入れないことで「松茸のお吸い物そのものをパスタで食べている感覚」になります。味付けは永谷園の公式レシピ通りがおすすめです。

特別な技術も不要で、素直に従えば香りも味も裏切らない ─ そんな再現性の高さが光るレシピでした。

しめじよりマッシュルームが相性良かった話

しめじよりマッシュルームが相性良かった話

最初はレシピ通りにしめじで作ったのですが、2回目はたまたま家にあったマッシュルームで代用してみました。これが予想以上に相性抜群。

マッシュルームの持つ独特の甘みと洋風の香りがお吸い物の塩気と重なって、どこか「和風だけど洋っぽい」絶妙なバランスになりました。

しめじだと見た目は整うものの、やや無難で「想定内の味」に落ち着く印象。一方でマッシュルームだと風味に深みとアクセントが出て、単調さを感じにくくなります。

もちろん好みにもよりますが「ちょっと変化をつけたい」「香りを楽しみたい」という人にはマッシュルームのほうがハマるかもしれません。

レシピ通りじゃなくても、素材の相性次第で味の広がりはグッと増すという発見でした。

初心者でも成功しやすくなる5つのポイント

松茸のお吸い物パスタは、調理スタイルによって失敗しやすいポイントが異なります。

ここでは「ワンパン調理」と「別茹で調理」のそれぞれに適した工夫、どちらにも共通して活かせるコツを5つに分けて整理しています。

ワンパン調理で失敗しないための3つの工夫

ワンパン調理で失敗しないための3つの工夫

ワンパン調理を安定させるには、乾麺を入れたら蓋をする、水が足りなければ迷わず追加する、そしてお麩は別でふやかして最後にトッピング。

この3つを守るだけで、麺もお麩も理想的な仕上がりになります。

別茹で調理でもお麩がふやける裏技

別茹で調理でもお麩がふやける裏技

別茹でしたパスタは安定しやすい一方、お麩がふやけにくいのが課題でした。解決策はパスタを少し固めに茹でて、茹で汁と一緒に炒めた具材と松茸の素を入れたフライパンで軽く煮込むこと。

これでパスタとお麩、どちらも絶妙に仕上がります。

どちらのスタイルでも活きる共通のポイント

調理スタイルに関係なく使えるのが、きのこやネギをやや多めに入れることです。うまみと香りがしっかり立ち、塩気の強さも自然にまろやかになります。

素材の風味で全体のバランスが整い、印象に残る仕上がりになります。

 

まとめ

最初に自己流で作ってみたとき、正直なところ「ちょっと期待と違うな」という印象を持ちました。でもそれはお吸い物の風味を活かしきれなかった自分の作り方に原因があったと、今では思います。

そのあと永谷園の公式レシピを参考にしてみたところ、驚くほど香りも味もまとまっていて「なるほど、こういうことか」と腑に落ちる仕上がりになりました。

ただしワンパン調理には加減が必要で、お麩が消えてしまったり加熱時間の判断が難しかったりと、料理に慣れていない人には少しハードルがあるかもしれません。

それでも基本の作り方さえ押さえておけば、ちょっとした工夫でより美味しく仕上げられる可能性があります。自由にアレンジしながら、ぜひ自分好みの味を探してみてください。

 

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