「日高屋のチャーハンって、なんかまずい気がする…」そんなモヤモヤを感じたことがある方へ。ネットでもよく見かけるこの評価、果たして本当にそうなのか?
この記事では、まずいと言われる原因を「見た目」「セット構成」「味の印象」などの観点から丁寧に分解。
さらに単品で実際に食べてみた結果から、本当の味と評価のズレを探ります。
チャーハンに対する“誤解”を整理したうえで、「日高屋のチャーハン、見直したかも」と感じてもらえる内容をお届けします。
なぜ「日高屋のチャーハンはまずい」と言われてしまうのか?
大皿×球体盛りで“しょぼく見える”のが損してる


日高屋のチャーハンは、見た目の第一印象で損しているケースが多いように感じます。提供されるチャーハンは直径の大きな白い平皿の中央に球体状に盛られており、余白がかなり目立ちます。
その結果「量が少ない」「なんかしょぼい」といった印象を受けやすく、実際のボリュームよりも視覚的に損している気がします。
他のメニューと皿を統一することで合理化を図ったのかもしれませんが、見た目としてはやや物足りなさを感じてしまうのが正直なところです。
とはいえ、これは完全に“皿の印象”による誤解です。実際に一般的な炒飯用の中華皿に盛り付けてみたのが右の画像。ご覧の通り、同じチャーハンでも「しょぼい」印象はかなり軽減されるはずです。


もちろん盛り方には作業効率や提供スピードの観点もあると思いますが、同じ価格帯の他店チャーハンが平盛りで豪快な印象なのに対し、日高屋の球体盛りはどうしても“おとなしい”印象を与えがち。
これが「まずそう」「期待外れ」という先入観を生む一因になっている可能性は否定できません。
塩気の強いスープがチャーハンの味をぼやかす

日高屋のチャーハンを食べるとき、最初にスープを飲む人は多いと思います。問題はこのスープが意外と塩気が強く、しかも熱々でしっかりと味があること。
最初にこのスープを口にすると口の中の感覚が“しょっぱい基準”になってしまい、後から食べるチャーハンが「薄い」「ぼやけている」と感じてしまうことがあります。
これはチャーハン単体の味が悪いというよりも、スープとセットで食べることで味の印象が相対的に落ちてしまうという構造的な問題。
スープ自体は美味しいのですが、順番や相性によってチャーハンの味が正しく伝わらなくなってしまうのは少しもったいないところ。
味覚の順番が評価に与える影響は意外と大きく、「まずい」と感じてしまう原因のひとつになっているかもしれません。
セットの餃子・ラーメンに“味で負ける”構造

日高屋といえば、餃子やラーメンといった看板メニューが人気です。
そのためチャーハンもこれらとセットで注文されることが多いのですが、実はこの“セット前提”がチャーハンの評価を下げている可能性があります。
というのも日高屋の主力メニューはどれもガッツリ系で味も濃くインパクトが強い。一方でチャーハンの味付けはシンプルで控えめ、あくまで「主張を抑えた」設計になっているのです。
その結果セットの中ではどうしても“添え物”のような立ち位置になり、「あれ?味が薄い?」「印象に残らない」と感じやすくなってしまいます。
単品で食べればしみじみ美味しいのに、濃い味の料理に囲まれることでチャーハンの良さがかき消され、「まずい」と誤解されがちだと考えられます。
でも実際に単品で食べてみるとどうだったか?
見た目以上に量があり、味は整っていた

見た目では「しょぼい」「小さい」と言われがちな日高屋のチャーハンですが、実際に単品で食べてみると想像以上にしっかりとした量があります。
球体盛りの中にはごはんがぎゅっと詰まっており、れんげを入れて崩していくと中からしっかりとしたボリュームが出てきます。
ごはんの質感はパラパラすぎず、ベチャっともしておらず、ちょうどよいしっとり系。口当たりも軽く、ひと口目から変な重たさは感じませんでした。
味付けは控えめではあるものの醤油やごま油系の風味がふわっと香ってバランスは悪くない印象。むしろ「毎日でも食べられるような味」として、飽きが来ない設計になっているとも言えそうです。
インパクトはないけれど整った味わいで、「安心感のあるチャーハン」だと感じました。
具材がシンプルだからこそバランスが良い

日高屋のチャーハンは具材構成も非常にシンプルです。基本は卵、ネギ、チャーシューの3種で奇をてらったアレンジや過剰な具材は入っていません。
こう聞くと「地味」と思われるかもしれませんが、逆にそれがこのチャーハンの魅力でもあります。具材が主張しすぎない分、ごはんと一緒に食べたときのバランスがよく、食感にも統一感があります。
特に細かめに刻まれたチャーシューはしっかりと炒められていて、噛むとじんわり味が出てくるタイプ。
卵のふわっとした柔らかさやネギのシャキ感との相性もよく、全体として「きちんと整っている」印象を受けました。
派手さはありませんが、“奇をてらわないチャーハン”としてはむしろ完成度が高いと思います。
“引き算のチャーハン”としての完成度


日高屋のチャーハンを単品で食べてみて感じたのは、これが“引き算の料理”として非常にバランスが取れているということでした。
最近はバターやにんにく、XO醤などで濃い味付けを施した“攻め系チャーハン”が多い中で、日高屋のチャーハンはその真逆。余計なことは一切せず、基本の素材と塩気だけで成立させています。
これは「物足りない」ではなく、「潔さ」とも言えると思います。変に濃くないからこそ飽きないし、最後まで重くならない。
セットの餃子やラーメンとぶつかってしまうのは構造的な不利ではありますが、単品で食べると「引き算の美学」がよく見える。
調味料や油に頼らない素朴なうまさ。派手さがないからこそ、真面目さと誠実さが光る一皿だと感じました。
まとめ

「日高屋のチャーハンはまずい」という声を聞いて、正直ちょっと気になっていました。でも今回、実際に単品で食べてみた結果として感じたのは ─ “まずい”のではなく“誤解されやすい”ということ。
見た目やセット構成、味の控えめさなど、いろんな要素が絡んでチャーハンの本質が伝わりにくくなっているだけで、料理そのものは実に丁寧でバランスの取れた一品でした。
最近はインパクト重視の派手なチャーハンが主流になっていますが、だからこそ日高屋のような“奇をてらわない一皿”にじんわりと価値を感じるのかもしれません。
見た目や先入観だけで判断していた方には、ぜひ一度単品でじっくり味わってみてほしい。誠実な味には、それだけでちゃんと理由があります。
編集後記

いやー、ハマってますね。
今回は日高屋のチャーハンを食べてきました。実は「日高屋のチャーハンがまずい」と言われているのを知って、ちょっと意外でした。
日高屋って餃子・ラーメン・炒め物などガッツリ系が中心のお店。だから「チャーハンも安定してるだろう」と思っていたんです。
もちろん世の中には(名前は伏せますが)“自動回転鍋でチャーハンを炒める店”とか、ちょっと外れちゃうチェーンもありますよね。
でもむしろセントラルキッチン系の方が味のブレは少なくて、日高屋もそういう意味では“真面目な量産型”の安心感があると思っていました。
ただ今回、ふと思ったんです。「そういえば日高屋でチャーハン食べたことなかったな。でも、そもそも日高屋でチャーハン頼むのって、どんな時なんだろう?」
ラーメンでも炒め物でもなく、今日はちょっと軽めでいいかな…っていう時。つまり、お腹は空いてるけどガッツリいくほどの体力も気力もない。
そういう日こそ「チャーハンにしとくか」ってなる気がします。でもそんな日って、実は何を食べても“あんまり美味しく感じない”。
だからチャーハンがまずいんじゃなくて、もしかしたら「あなたがちょっと疲れてた」のかも?
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