上野クラウンエースはカレーの神店:「まずい」「閉店」は誤解です!

上野クラウンエースはカレーの神店 食べる

上野のアメ横にあるクラウンエースは、昔ながらのカレーを静かに守り続ける老舗です。

「閉店したらしい」とか「最近味が落ちた」という噂も見かけますが、何度も通ってきた立場から言わせてもらえば、どれも完全に的外れです。

今も変わらず営業していて、カレーの味も昔のまま。欧風ルーの甘さとコク、やわらかいカツ、硬めに炊かれたライスのバランスが見事に噛み合っています。

派手な特徴こそありませんが、静かな空気と落ち着いた味がいつでも迎えてくれる。この記事では、何度も足を運んできたからこそわかるクラウンエースの魅力をお伝えします。

 

クラウンエースのカレーがまずいは誤解

欧風ルーの甘みと肉のうまみが深すぎる

欧風ルーの甘みと肉のうまみが深すぎる

クラウンエースのカレーは、ひと口目から「深い」と感じさせるコクがあります。

ルーはデミグラスソースを思わせるような甘みと香りを持ち、しっかりと煮込まれた豚肉のうまみが溶け出した欧風スタイル。野菜の甘さというよりも、肉のコクが味の軸を支えている印象です。

スパイス感は控えめで、辛さもほとんどありませんが、そのぶん安心して食べ進められる優しい味わいに仕上がっています。

ただ決して単調ではなく、食べるほどに深みが増していく感覚があるのも魅力です。派手な味ではないものの真面目に作られたルーであることはすぐに伝わってきます。

これが600円台で食べられるのなら、「まずい」どころかむしろ衝撃的なおいしさです。

サクサクなのにやわらかい カツの完成度が高すぎる

サクサクなのにやわらかい カツの完成度が高すぎる

クラウンエースのカツは、食べた瞬間に「あれ?」と驚きが走ります。

揚げたてかどうかは分かりませんが、衣はサクッと香ばしく中の豚肉はしっとりとやわらかい。スプーンを入れるとすっと切れるほどで、火の通りも絶妙です。

一般的なカレー店では、カツはルーに浸かって衣がふやけてしまうこともありますが、ここでは最後まで心地よい食感が保たれています。

脂身はくどさがなく肉のうまみがじんわりと広がります。カレーとの一体感も高く、ルーを引き立てる名脇役というより主役級の存在感です。

特別な調理法かは分かりませんが、このクオリティをこの価格で出せるのは間違いなく強みだと感じました。

ライスの硬さまで計算された一体感

ライスの硬さまで計算された一体感

ルーとカツの主張を受け止める「名脇役」として、クラウンエースのライスは非常に優秀です。やや硬めに炊かれていて、ルーと混ざってもべちゃつかず最後までスプーンが止まりません。

もっちり系のご飯だとルーの粘度に押されて重くなりがちですが、こちらのライスは一粒一粒がしっかりしており絶妙な存在感を放っています。

とくにカツのボリュームとルーの濃厚さが加わったとき、このライスの食感が全体のバランスを整える役目を果たしてくれます。

単体で語られることは少ないかもしれませんが、間違いなくこの一皿の完成度を支える土台。大盛りでも最後まで飽きずに食べきれる理由がここにあります。

 

クラウンエースが愛され続ける理由

一席飛ばしのカウンターが心地いい

一席飛ばしのカウンターが心地いい

クラウンエースの店内はカウンター席のみ。全部で20席弱ほどありますが、現在は一席ずつ空けて座るスタイルをとっており、常時9〜10人ほどが利用できるようになっています。

この距離感が意外と快適で、ひとりでも気兼ねなく食事に集中できるのが魅力です。店内の空気も静かで、皆が黙々とカレーを食べ、食べ終わったら自然と席を立っていくような雰囲気。

過剰なサービスはありませんが、その分だけ「食べる」という行為に向き合える空間になっています。

昼どきには多少の待ち時間が発生しますが回転は早く、並んでもそれほどストレスにはなりません。落ち着いて過ごせるこの空気感が、根強い支持につながっているのだと思います。

カップルも安心できる柔軟な接客

カップルも安心できる柔軟な接客

一席ずつ空けて座るのが基本の運用ですが、カップルでの来店時には店員さんに声をかけると隣り合わせで座れるよう配慮してくれます。

実際、若いカップルがデートで訪れている様子もちらほら見かけました。クラウンエースは決して華やかなカレー店ではありませんが、価格が良心的で店内も静か。

そのため落ち着いた食事を楽しみたい人にはむしろ好都合といえるでしょう。たとえばランチをリーズナブルに済ませて、残りの予算をレジャーやカフェに回したいという層にはぴったりの選択肢。

堅実で硬派な店ながら、こうした柔軟な対応ができる点もまた、この店の魅力のひとつです。

昔から変わらぬ価格と信頼の味

昔から変わらぬ価格と信頼の味

私がクラウンエースに初めて訪れたのは中学生の頃。当時から数十年が経った今でも、味はほとんど変わっていません。驚くべきはその味わいだけでなく、価格も大きく変わらず据え置かれている点です。

650円(本記事執筆時点)で食べられる満足度の高さは、今となっては奇跡に近いレベル。

ありがちな「値上げ」「味の劣化」「ボリュームダウン」などを一切感じさせないことが、この店に対する信頼の源だと感じています。

何年ぶりに足を運んでも変わらぬ味がそこにある。実はそれこそが最も難しいことであり、最も価値のあることなのかもしれません。

クラウンエースはそれをずっと続けているからこそ、通い続ける人が絶えないのだと思います。

 

まとめ

上野クラウンエースはカレーの神店:「まずい」「閉店」は誤解です!

クラウンエースについて調べる人の多くは、ちょっとした不安や疑問を持っているのかもしれません。

閉店したという噂を目にしたり「最近まずいらしい」といった声を聞いたりして、本当のところはどうなのか知りたくなった。きっかけは、きっとそんなところでしょう。

けれど何度も通ってきた立場から言えば、それらの不安はどれも見当違いです。

クラウンエースは今も変わらず営業していて味も昔のまま。カツもルーもライスも決して派手ではないけれど、すべてが丁寧に仕上がっています。

「変わらないものがある」というのは、今の時代ではとても貴重なことです。この記事がクラウンエースを訪れる一つの後押しになれば嬉しいです。

 

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